Infinity 組込みオブジェクト

この章では組込み変数領域が初めから備えている Infinity 組込みオブジェクトを定義する。

InfinityInfinity オブジェクトに対応する Type のインスタンスである。

Infinity のメンバ

prototype
Number.prototype を準プロトタイプとするオブジェクト。
name
文字列オブジェクト "Infinity"
positiveInfinity
正の無限大を表す Infinity オブジェクト
negativeInfinity
負の無限大を表す Infinity オブジェクト
complexInfinity
複素無限大を表す Infinity オブジェクト

Infinity の内部メンバ

$prototype
Type.prototype

Infinity の関数としての呼出し

Infinity は関数として呼出し可能であり、関数として呼出されると 新しい UnsupportedOperationError のインスタンスを投げる。

Infinity オブジェクトのプロパティ

Infinity オブジェクトは以下のプロパティを持つ。ただし、sign プロパティ以外のプロパティについては、初期の Infinity.prototype やその準プロトタイプのプロパティが スクリプトの実行によって変更された場合は、この限りではない。

sign
このプロパティの値は不変であり、次のいづれかである: この値は、この Infinity オブジェクトの表す値が正の無限大、 負の無限大、複素無限大であることをそれぞれ示す。
$get$abs メソッド
Math$abs メソッド
$get$abs2 メソッド
Math$abs2 メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @inf }
Math$conj メソッド
$get$asinh メソッド
Math$asinh メソッド
Math$floor メソッド
Math$ceil メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @this }
Math$re メソッド
$get$sinh メソッド
Math$sinh メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @inf * @this.sign }
Math$im メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ 0 * @this.sign }
$get$arg メソッド
Math$arg メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ Math.atan[@this.sign, 0] }
Math$sign メソッド
$get$tanh メソッド
Math$tanh メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @this.sign }
$get$exp メソッド
Math$exp メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @this.sign < 0 ? 0 : @this.sign > 0 ? @inf : @nan }
$get$log メソッド
Math$log メソッド
$get$acosh メソッド
Math$acosh メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @this.sign > 0 ? @inf : @cinf }
$get$sin メソッド
Math$sin メソッド
$get$cos メソッド
Math$cos メソッド
$get$tan メソッド
Math$tan メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @nan }
$get$asin メソッド
Math$asin メソッド
$get$acos メソッド
Math$acos メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @cinf }
$get$atan メソッド
Math$atan メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @this.sign * Math.pi / 2 }
$get$cosh メソッド
Math$cosh メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @this.sign == @nan ? @nan : @inf }
$get$atanh メソッド
Math$atanh メソッド
次の関数生成式を評価して得られるような関数オブジェクト: @{ @this.atan / 1i }
toString メソッド
0-ary メソッド。Infinity オブジェクトを @this 値として関数として呼び出されると、渡された @this 値を文字列に変換し、その文字列を内容とする文字列オブジェクトを値とする正常終了の結果を返す。 文字列への変換の方法は実行環境に任せる。

上記各メソッドの呼出しにおける動作では、実行環境は次のことを仮定して 動作を効率化しても良い:

実際のメソッドの呼出しにおいてこれらの仮定が満たされていない場合、 動作は未定義である。

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